2010年08月15日

長崎のお盆

長崎のお盆は、かなり特殊です。

こちらでは、夜にお墓参りをします。
夜にお墓参りをするなんて、関西では考えられませんね。

ほとんどの日本人にとって、お墓というのは霊的な場所
だと思います。
昼間でも静かで、少~し恐ろしげ。
日の暮れる時間ともなると、なんとも薄気味悪い。
何か出そう。
夜なんか絶対に近寄りませんよね。

しかし、長崎では全く違います。
お盆の時期は、お墓はにぎやかな場所になります。
明るくライトアップされ、暗さは全くありません。

お墓で花火をやるのを初めて見たときは、仰天しました。
手持ちタイプの花火もやりますが、打ち上げ花火も
バンバンやります。爆竹を鳴らしたりも。

そしてお酒を飲みながら、お墓でゆんたくします。
初盆を迎えた家族は、お墓にビールやおつまみを
持って来て、地域の人達に振る舞います。
まさに「お祭り」という感じです。


また、初盆を迎える家族は「精霊流し」をやります。
精霊船(しょうろうぶね)という船を作り、
故人の霊を乗せて、海岸や河原へ運びます。

精霊船には、故人の写真や盆提灯、生花や造花などで
装飾を施します。
私が住む地域では、流し場になっている河原まで、
ゆっくり練り歩きます。

流し場の河原には、市内のあちこちから、初盆を迎えた家族の
精霊船がやってきます。
飾られた船が、連なって市内を練り歩く様は、圧巻です。

そして道も広場も、爆竹だらけ。
バンバン鳴りはじける爆竹で、あたりは音の洪水、
光の洪水となります。

それに加えて、ガンガン打ち鳴らされる鐘の音、
運び手の「ドーイ! ドーイ!」というかけ声とが相まって、壮観です。

ここ諫早も賑やかですが、長崎市内の精霊流しはもっとすごいです。

初めて長崎市内で精霊流しを見たときは、耳をつんざく
音で警官の笛すらも聞こえず、爆竹の光と煙で周りが
全然見えませんでした。
これは「狂気の沙汰」という表現がぴったりかも知れません。

これを見るだけでも、長崎観光の価値があると思います。
(見に来るときは、耳栓をお忘れなく。)

今夜、ご先祖様がお帰りになられます。
ご先祖様、お帰りなさい、そしていってらっしゃい。
また来年お会いしましょう。


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Posted by プーゲンビレア at 19:50│Comments(0)暮らし
 
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