抗ガン剤は、「2割の患者に、4週間だけ効けばよい」
という条件のもとで作られている、ということは
以前のブログで書きましたが、
最近、それを実感する出来事が身近にありました。
知り合いの方(以下Aさんとします)の奥様が、ガンになりました。
そしてたった3ヶ月で亡くなってしまいました。
末期ではなく、まだ初期で、しかもたった1cmのガンが喉にあっただけです。
たった1cmのガンで、3ヶ月で亡くなるなんて。
あまりに急で信じられませんでした。
偶然道で会ったAさんから、「妻が死んだ」と聞かされたとき、
さしていた傘を道に放り出して、泣いてしまいました。
私は、Aさんから詳しい話を聞いて、
「これは抗ガン剤で殺された」のだと思いました。
そう思うに至ったいきさつを、以下に書きます。
3ヶ月前、Aさんの奥様の喉に1cmのガンが見つかり、
咽頭ガンと診断されました。
1cmの大きさなので、すぐに治るとAさんも奥様も思ったらしいです。
医者の勧めるままに、抗ガン剤をやりました。
Aさんはおっしゃっていました。
「最初は抗ガン剤がよく効いたんだ。でもね、
1ヶ月くらいしたら、効かなくなるんだ。薬に耐性ができてね。
で、医者が言うんだ。『この薬はもう効かなくなって
きたようですので、もう少し強いのに変えましょう』って。
で、その『もう少し強い薬』ってのをやったんだ。
それも最初は効く。でもまた、すぐに耐性が出来て効かなくなった。
1か月くらいでね。
で、また医者が言う。
『これもまた効かなくなってきましたね。もう少し強いのに変えましょう』って。」
そうやって、
①抗ガン剤をやる → ②最初は効く →③1ヶ月で耐性が出来て効かなくなる →
④強い薬に変えられる → ①に戻る
というのを、3回繰り返したそうです。
「どんどんキツい薬になっていって、あんなに元気で
顔色も良かったのに、やればやるほど弱っていったんだ。
普通に食事も出来たのに、3回目の時に物が食べられなくなって、
点滴になってしまった。
そのあと肺炎になって、それからあっという間だった・・・。」
「たった1cmの小さなガンで、初期ガンだったんだよ。
抗ガン剤をやったらいっぺんに悪くなっていったんだ。」
と涙ながらに語ってくださいました。
私は、悔しい思いでいっぱいでした。
抗ガン剤をやらずに死んだら、
「それみろ、医者の言う通り抗ガン剤をやらなかったからだ」
と周りの人たちは言い、家族の責任になります。
でも、このように抗ガン剤によって弱って亡くなってしまったと思われる場合、
誰が責任を取ってくれるのでしょうか。
Aさんの奥様の死は、色んなことを考えるきっかけとなった出来事でした。
大変悲しい出来事ではありましたが、
少しでもAさんのお役に立てれば、と思い、
AさんにはシルバーバーチのCDと本をお貸ししました。
Aさんの奥様のご冥福をお祈り申し上げます。